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2008.5.5
2008 SLOW TRIP Vol.015 「 山寺 : 旅の終わりに 」 2008年 SLOW TRIP 母姉妹と春の東北旅行編 #12 (最終回) 2008年4月20日(日曜日) 10日間の旅、最後に訪れる地は山形県の山寺 ここは3人お気に入りの地だ 朝6時に出発し7時前に到着した 朝一番早く到着する電車より先に着けば一番乗りなはずさ
駐車場にはまた誰もいなく自己申告で駐車料金の500円玉を箱に入れ 階段を上り始めた
さて、春の山寺はどんな顔を見せてくれるだろうね
「せみ塚」を通り過ぎてもせみが鳴くにはまだ早く 今は春の野鳥が自分たちの出番とばかりに元気に歌ってた
マヒワの幼鳥かな? 遠すぎてよくわからなかった
薇ぐるぐる
ぐるぐる 僕らより先に来てた母ほどの年齢の三脚を構えたカメラマンが居た 「ここは良い材料だらけですね」と 僕に笑った
うーん、まったく疲れない
暑い夏の山寺と 階段が雪で埋まる試練の冬の山寺を経験しているからだろうか
このあたりから眺める景色が一番好き
落ちるならご自由に落ちなさいと言われているみたいで。 頂上間近の開山堂をすぎて五大堂へ向かう途中で ホーホケキョ! 元気なウグイスがいるようだ でもどうせ姿は見せてくれないんだろう? 「 健 」 母が小さな声で僕を呼びゆっくりと指をさす
あっ! いたいた
お尻向けられた
警戒する声も出さないで きれいに ホーホケキョ! 鳴いてた この人懐っこいコに早くパートナーが見つかるといいな
親子写真と笑う岩
五大堂も貸切 清々しい風にしばらくあたってから一番上を目指しましょ
ここからは山寺の町並みを見渡せる
JR 山寺駅
今回も気持ち良く上りきった 「ありゃ、同じ格好してら」 姉妹だねぇ
こうやって毎日供養に訪れる人とすれ違うと いろいろ考えさせられる 人の思いの深さを
さぁ山寺に一番電車が着いたよ。でっかい観光バスも大勢の外国人観光客を運んで来た 静かな山寺は時間切れさ マヒワたちも山の奥へ飛んでった 僕らもゆっくり降りて帰りましょ
駅へ続く橋の下を眺めると思った通りイワツバメたちが元気に巣作りしてた
口に小枝や泥を含んでは
橋の真下の巣へ運んでた
何度も何度も往復して
休んでいるイワツバメを一度も見たことがないよ それにしてもイワツバメの毛で被われた足がかわいい
近くの商店の使っていない大きい物置で 母と加代ちゃんはツバメの巣を見つけた
ツバメたちも巣作りの最中だ 僕に気付いてちょっと警戒気味に離れて止まった
そうすると見張り役みたいなツバメが来た
僕は無害と知ったのか二羽は顔を合わせペチャクチャと何やら話して
一羽のツバメは巣作りに戻った じっとして観察を続けると 別の場所の巣の手入れまでやってた すべてが共同作業なのかな?
嘴を泥だらけにして 本能に従い巣を作り子を産み その今年生まれの子たちは大安の日のいつか巣立って行く そして来年の春また同じ姿を見せてくれる
この時期はいつも食べる「冷たいラーメン」のお店はやっていなかったので 「ぬれおかき」を食べながら歩いた
仙山線が通り過ぎて行った
駐車場ではワイパーに領収書がはさめられていた そして毛がぼさぼさのネコが座ってた
山寺からの帰り道 後部座席の母が「ヘビいた!」と言うので車を止めた そちらへ歩いて行き地面ばかり探していたら ふたりが車から「上! 上!」とジェスチャーをするので顔をあげると目の前にいて驚いた
なるべく暖かい日光のあたるところまで上がって来たのかな?
目に泥がついてたし冬眠から目覚めたばかりのシマヘビかな?
山形市内は桜が満開で日曜日の今日はお花見にでも向かうのか車が渋滞していた
とっとと高速道路に乗って部屋まで戻った まだ早い時間なので近所を歩いて河原の方を加代ちゃんに紹介した そうしたら見慣れないコガモが仙台川にプカプカ浮いていた
そして僕の住むマンションの真横のしだれ桜がいつの間にか満開になってた
滅多にこちらへ来ない家族との桜を追いかけた旅行 翌日の朝ふたりは手をふって帰って行った 充実していたので別にさみしくなかった
すっかり葉桜になっていたのを見るとなんだかさみしくなった
2008年 SLOW TRIP 母姉妹と春の東北旅行編 #12 (最終回)
KENICHI KIKUCHI "2008 SLOW TRIP Vol.015" |
