2007.12.23

2007 SLOW TRIP Vol.038 「 伊豆沼 : MAN CRAM SCHOOL 」



先月福島の大内宿へ一緒に行った先輩のスガGさんから連絡が来た

「明日 男塾お願いしまーす」

そうそう前回の旅でデジタル一眼レフに興味を持ったスガGさんは早速買ったと聞いていた。

「いろいろ教えてね」と言われていたんだ


2007.12.22

こんなに早い再会出来るとはね!

午前9時30分頃僕の部屋にやってきて

ひとまず買ったばかりの Wii で対戦してから北へ車を走らせた(笑)

カメラを買ったからといって

「これを撮りたい!」

とハッキリ決まっている人ばかりじゃない

いろいろ撮っている中で、自分の好きな絵を見つければいいよね

スガGさんもそうだ。シャッターを切るのは楽しいけれど、どの瞬間が一番楽しいのか、

今回はカメラのマニュアル操作の効果を確かめつつのそんな旅だ。

目指した「伊豆沼」へやって来た。

「動物注意」のタヌキの標識がかわいい

なんだか楽しい気分にさせてくれる標識だ

伊豆沼北側、小さな池がいくつも作られた水生植物園側に来た

曇り空に太陽が隠れてなんとも朧な雰囲気があった

枯れた木々には鳶と烏がたくさんいた

食料豊富なんだろうな、カラスの体格のいいこと!

カラスってもともとこんなに大きくなるんだなと驚いた

伊豆沼の岸にはたくさんの蓮の花托(ハスのかたく)が打ち寄せられていた

はじめに見たとき「蜂の巣!」って言ってしまった

地下茎部分がレンコンとして食べているわけだけれど

花托部分見てもレンコンを想像できるよね

夏の伊豆沼にはたくさんの蓮の花が咲いていたっけ

こんな感じで蓮は枯れていくんだね

早速、男塾開始! まずは自由に好きなものを撮る!

頭上ではオオハクチョウが飛んでたり、この時期は特に楽しい撮影場所だね

個別行動開始

僕は道から外れ林の中に入っていった

トビやカラスたちに混じって小鳥達の声が聞こえてたんだ

いたいた

ジョウビタキのオス

彼らを見るとまた冬を感じる

とってもかわいいねぇ

ジョウビタキを近くで撮ったのは今回が初!

ツピッツピッ! とシジュウカラたちもいたよ

ん?

クンクン、、


夢中で彷徨っているとやけに生臭さが漂ってきた

下を見るとオオクチバスの頭があちらこちらに散乱してた

さっきのカラスやトビたちの食べ後だ。

伊豆沼でも1995〜1996年の調査で外来種のブラックバスが確認されて以降

日本固有の在来種が激減して問題になっている

2000年の調査で1996年から漁獲量が3分の1へ減少

モツゴ類は15分の1

タイリクバラタナゴが450分の1

今まで普通に見られていたゼニタナゴ,メダカ,ヨシノボリ,ジュズカケハゼ、ワカサギが

見つからなかったという報告がある。

ちょっと気味悪くなったのでもとの地点に戻るとスガGさんの姿も無かった、。

ひとりぼっち。池に焼けつつある空が映りなんとも不思議な空間にいた。

スガGさんを探しにテクテク歩いてたら

オナガガモたちに出くわした

メスだらけ!

池の方はオスだらけ!

一匹だけオオバンも混じってた

オナガガモのメスは地味でかわいい

けどここにもスガGさんはいない、。

結局元の撮影開始場所へ戻ると一生懸命シャッター切ってるスガGさんを見つけた。

今回はスガGさんカーで来たんだ

後ろに競技用モトクロス2台積んでも後部座席確保出来るほど長く

ルーフも大人が立てるほど高い

でっかいクルマ!

ヒュイーン!

トイレ & 場所移動

伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターに来た

伊豆沼を見渡せるポイント。

んっ? 近くの草むらから

チチッチチッ、と声が聞こえる

行ってみよう

その前に

空へ自転車を押してるようなおばあちゃんに惹かれた

声の主発見、カッコイイねぇ!

誰だい、このシルエットは?

ホオジロかい

風になびくトサカがイカシテル

ヒュイーン! 出発

伊豆沼を一周することにした

すぐさまなんとも良いポイントを発見!

暮れてきた空の模様も神秘的でいいね

なんだかすでにプロっぽいなぁスガGさん

露出にシャッタースピードに測光ポイント変更、ISO感度変更にと、いろいろ実験しては確認し

さすがにのみこみが早い!

モータースポーツにフライフィッシィングに多趣味だけれど

キッチリ納得するまでやり通すからスゴイと思う

ここに来る前に遊んだ Wii もきっちりと僕より高得点を出していた(笑)

夜が近づくにつれて水鳥たちが沼に帰ってきた

まだ夜になりたくない青と赤く染まった雲が水面に映りとってもいい感じ

伊豆沼の夕焼け

それにしてもハクチョウたちが魚を狙っているときのお尻がたまらなくかわいい

マガンたちも帰ってきた

反対の空にはポッヵリ月が浮かんで

零度の寒さの中で手はカチカチに冷たくなったけれど

撮影しながら

「今日ここへ来て本当に良かったなぁ」と思った。

もう少しで飛行機が月に衝突するところだったさぁ

僕らは完全に陽が沈む前に内沼にやってきた

ほらほらやっぱりたくさんいた

ここにもたくさんの蓮の花托が打ち寄せられていた

水鳥たちの羽も混じってた

スローシャッターでオナガガモの軌跡をパシャッ!

「 く 」

ちょっとわかりにくいかな

たくさんの黒い点がずっと向こうまで空を覆っているのが

ついに夜になったようだ

帰り道

「連中は毎日時間できっちり帰ってくるのかな?」

それとも

「陽の沈み具合をみて帰ってくるのかな?」って

スガGさんと話した。

こんな感じで子供の頃の疑問のような事を話せる大人といると

とっても気持ちがいい

ギャグとこんな話しをいっぱいを詰め込んだハイエース。

スガGさんは

「撮りたいモノがわかった気がする! サンキュー」

と言って、またあの照れ笑いをしてました。



KENICHI KIKUCHI "2007 SLOW TRIP Vol.038"