2006.10.9

SLOW TRIP 2006 Vol.17 「 宮古島 : ジ・アザー・サイド・オブ・サマー 」


10月4日

沖縄 LIVE の2日前になぜ飛び立ったかって?

宮古島にいる友達、歩さんに会いに行くためにさ。

友達と言っても不思議と一度もあったことはなかったんだ。

互いに音楽を創りあう仲でずいぶん前に知り合ってたのにね。

当時彼女は東京で活動していた。

宮古島。

彼女が移住を決めたほどの島へいつか行ってみたかったんだ。

本の中でしか見たことのない色の海

飛行機の小窓から眺めてたら

嘘じゃなく涙が溢れそうになった。

大人は多分こんなことでは泣かない。

感動しすぎか、病んでいたかのどちらかだろう。

僕を乗せたポケモン・ジェット機は無事に那覇空港へ着いた

沖縄本島の大地へ降りることなく

宮古島へフライトなんて粋でしょ?

かわいい屋根の宮古島空港に 16:25着

この時点で僕はふたつの台風が発生したことを知る。

狩俣集落にある民宿、歩さんオススメの「ゲストハウス ゆくい」着 !

荷物を部屋へ置いて

ゆくいの人気者アーサーと遊ぶ

すぐに近所の子たちも集まってきた

向かいの犬も にぎやかさが気になるらしい

歩さんの案内で狩俣集落を散歩する。

ここが集落の入り口

小高い丘を登ると狩俣が一望できた。

後ろを振り返ると海が見えた。

台風接近の曇り空と陽が沈む時刻が近いのに

美しい海の色がわかった。

その向こうには大神島が見えた。

昔ながらの建物が残されたままの集落は

今は宮古島でも限られていると教えてくれた。

イソヒヨドリが可愛い声で鳴くんだ

「もうすぐ陽が沈みますよ、宿へ戻ったら?」

帰ると るみネエ (オーナー) の手料理が待ってた!

チャンプルー旨い!

もちろんオリオンビールで乾杯!

ダイビングに来た空手道場の師範と弟子、

月に二度は必ず来て泡盛を飲むと言う東京のOL、

冬は北海道、春からは南の島へ住むボヘミアン、

今夜ここへ集ったゲスト同士で泡盛を酌み交わす。

夜も更けてくると

地元の飲み足りない海人(うみんちゅう)や

青年団がやってきて賑やかさが増して行く。

青年団の団長と、

「有言実行」と「無言実行」の美学や

海や地元の事を語り、そして大笑いした

ふと時計を見ると3時をまわってたけど

泡盛がまた注がれて行くのだった(笑)

何時に寝たのかは知らないけれど

せっかくの土地なので 6:30 に起きて散策に出た

台風の強風に心配してか

おじぃがキビ畑の中にいた

台風はそれて晴れてくれるさ

おっ、昨夜 (ついさっきだが) 団長が話してくれた壊れた風力発電機が見えた

90m/s まで耐えられるってのに 74m/s で壊れたと大笑いしあったそれだ。

池間島を結ぶ「池間大橋」まで来た

イソガニが何匹もチョロチョロと波と遊んでた

結構遠くまで歩いて行ったので帰りはヒッチハイクしてゆくいに戻った。

お腹が空いたので、るみネェに朝食を作ってもらう

歩さんが車で来てくれた頃には快晴!

素晴らしい!!

なんだ〜この色!!

海が好きなら「宮古島」と昨夜ゲスト達が言ってた言葉の意味がわかった。

橋を越えて「池間島」まで来た。

なんて世界があったんだ、と思った

歩さんには悪いけどパンツ一丁になって海の中へ入っていった。ゴメン(笑)

ヤドカリもいっぱいいた

PEACE!!

歩さんと楽ちゃんと

いつまでも居たいのに

フライト時間は迫る一方、。

ゆくいを出て、歩さんと別れる

まるで子供の頃、広場で初めて知り合った子と友達になって

楽しくてまだ遊びたいのに、でも陽が沈み

帰らなければいけないあの気持ちがした。

それとも違う青春チックな気持ちもした。

とにかく想像どおりの素敵な人だった。

昨夜ゆくいでアカペラで歌ってくれたララバイが

忘れられない。

あんなに心から素晴らしいと感じた歌はないかもしれない。

宮古島へ来て良かった。

一泊で帰るのは正しいらしい。

何故なら、それ以上居ると帰りたくなくなると言う。

でも僕はすでに帰りたくなくなってしまった。



続きますよ。


お土産 Vol.1 宮古島のお土産「歩さんがくれた琉球泡盛 千代泉」

今回泊まった狩俣に酒造所がある泡盛

僕がしこたま土地の人と酌み交わした泡盛。旨!!

KENICHI KIKUCHI "SLOW TRIP 2006 Vol.17"