2006.8.9

SLOW TRIP 2006 No.4「絶壁の山百合タンブルダウン」


自分を見つめなおす ゆっくりとした旅

乳頭温泉郷がある山のてっぺんから田沢湖が見える。

日本一深い湖の近くまで行きたくなった。

一時は「摩周湖」に迫る透明度だったと言うのもうなずける美しさ。

田沢湖に「かっぱの渕」なる場所があってね、結局何も見つけられなかったのだけれど

ふと山側の急斜面のずっとずっと上にね、

白い山百合が朝の光りに染まって綺麗に咲いてたんだ。

僕は夢中で登って撮影したよ。

けど、ふと足下を見るとものすごい高いところまで来ててね、

こりゃ勢いつけて降りるしかないなと覚悟決めた瞬間

転げ落ちて地面に叩きつけられたよ。

久々に頭おもいきり打ったなぁ。

花の写真を楽しみにしている母へのプレゼントも命がけさ(笑)

打った頭のせいか知らないけど「辰子像」が、やたら輝いてたな。

例の「玉川毒水」のせいで生き物の死滅した湖も

石灰石を使った酸性水の中和対策が効いて

ウグイたちが元気に住めるまでになったようだね。

でも、絶滅した田沢湖固有種の「クニマス」お目にかかりたかったな。

僕の好きなヤキソバとかまくらの町「横手」を通りすぎて

「湯田」から「岩手県北上市」へ向かう途中の「錦秋湖」付近

なんとも美しい景観が広がる

一両のかわいい列車が走り抜けるだけでね

ガッタン、ゴットン!、ガッタン、ゴットン!、と

山間にたくましく響き渡るのさ

まるで故郷の「釧路湿原」を思い出すほどの大自然にしばらく見とれてた。

足下では生き物たちが死んだり生きたりしてた。

木の上では蝉が猛烈に「生」をシャウトし

太陽はそれに加担する

緑達は「これでもか!」ってくらい

酸素をぶつけてくる

誰もがここに来れば、一生懸命生きるって事の意味を理解するのだろう、

そんな気がした。


シンプルな旅だ。

ひとつくらい贅沢しようか。

そんな考えが浮かんだ僕が向かった町は!?

気になるつづきは、また明日

みんな、僕との仮想旅行楽しんでくれてる? (笑)

KENICHI KIKUCHI "SLOW TRIP 2006 No.04"