2003.9.29

17の夏休み
ペダルをこぎ続けた
背中に大きな
太陽しょって
JJと二人
バイトを探しに街へ出た

  手当たり次第 叩いたドア
  がむしゃらに、つかってくれる所を探した
  片手で断られ続けたけど
  真っ暗になっても見つからなかったけど

    JJはクラレンスで僕はブルース
    始めるにはどうしても必要だった
    JJにはセルマーが
    僕にはフェンダーが

何十カ所まわった?
結局見つからなかったね
でも夏の終わり
「まだやる気ある?」
って電話が鳴った
5時間目終了のベル。街で働いた

  玉突き場でプールの清掃
  ボーリングピンが立つ裏で機械油にまみれた
  毎日の取り分をノートにつけた
  あと何日かでオトヤ楽器店に頼めそう

    JJはクラレンスで僕はブルース
    始めるにはどうしても必要だった
    JJにはセルマーが
    僕にはフェンダーが

僕は手にした
バタースコッチのテレを
JJは手に入れた
ヤマハのテナーを
僕ら流のやり方を大切にした
だからバンド名は「STANCE」に決まった

  メンバー6人小銭を集めて
  住居地下をスタジオに変えた202で練習した
  肩に食い込む楽器をひっさげて
  とにかく生きる場所を見つけた

    JJはクラレンスで僕はブルース
    始めるにはどうしても必要だった
    JJにはセルマーが
    僕にはフェンダーが

今も歌ってる
たぶんJJも頑張ってる
何をしていようといい
あの時のまんまで頑張れれば
歳をとるとロクな連中がいない
あきらめと時代のせいにするクズばかりだ

  僕は地下室でやった初めてのLIVEを忘れない
  JJと同じ格好で駅を歩いた事を忘れない
  そりゃ人生はつらく苦しい
  でもそれを感じる暇もなかった日々を忘れない

    JJはクラレンスで僕はブルース
    始めるにはどうしても必要だった
    JJにはセルマーが
    僕にはフェンダーが

KENICHI KIKUCHI "2003 Lyrics No38"

2003.9.28

先日故郷では震度6の大地震

朝4時50分頃だったかな

僕の住む札幌もかなりの揺れだったから

心配で電話をしたけどつながらない。

やっとつながった30分後、お母さんは

「、、君来てくれたし大丈夫だよ」って

友達のJJ がすぐに奥さんと二人で

僕の実家に駆け付けてくれたらしい。

まったく心強いぜJJよ

奴曰く

「もうひとつの実家だからな」

だとよ。全く!

KENICHI KIKUCHI "JJ"

2003.9.21

これから何をしよう
何も見えないよ
ただ足跡だけ
うしろに伸びて
僕を見つめてる

たくさんの人と出会い
夢も希望ものせ
あの空見上げ
白い雲飛び越え
誰もが駆けめぐる

  勝ちとか負けだとか
  成功したとかそのままだとか
  今は何となくわかる
  両端にあるのは同じ汗だもの

    ゆっくり知って行く事なんだろう
    急ぎたいものほどに
    うれしいのは
    いつまでも夢を
    信じる人が側にいてくれること

ひととおりしてきたと
錯覚さえも
容易く見させる
やはり道は困難
やり遂げる事などとは

けどいつも些細な事に
ヒントは隠されてる
見つけるよりつらいのは
涙こぼす間もなく
ここを離れることだけ

  勝ちとか負けだとか
  手に入れたとか失っただとか
  今は何となくわかる
  両端には必ずあるものがある

    ゆっくり知って行く事なんだろう
    急ぎたいものほどに
    うれしいのは
    いつまでも夢を
    信じる人が育ち継げられること

KENICHI KIKUCHI "2003 Lyrics No37"

2003.9.16

台風が過ぎ去った後の青空 
でも突風吹き荒れる意味ありげな休日
窓の外からは様々な音がする
生き物がいろんな事をしている音
自然に
ときに不自然に

蝶や女性は美しく変化する
ある時期光に包まれ開花する
でも眠った生き物や男は
一生土の中で過ごす

青い空を見ても晴れない
おもしろくない
要するに自分が自分を出来てない
己しか治せない病気にかかっている

KENICHI KIKUCHI "2003 Lyrics No36より"

2003.9.13

自分の椅子に座ってコーヒーを飲みながら

台風が今にもきそうな灰色の曇り空窓から眺め

Warren Zevon

Johnny Cash

聴き続けている


KENICHI KIKUCHI "Warren Zevon、Johnny Cashに御冥福を"

2003.9.12

よく夕暮れ時に、職場の仲間が

 「キクチさん、空きれいですよ、」とか

話しかけてくれる。

今日も

「キクチさんあの街灯の色きれいですね」

僕は 柴田さんの教えてくれた街灯を見たよ

オレンジ色に光る街灯

それは幼い頃まだ起きていたいのに

無理に寝かせつかされた時に消された部屋の蛍光灯のあとの

「こだま電球」の色

その天井の「こだま電球」のオレンジ色を見つめながら

いろんな事を考えてたな

子供ながらに本当にいろんな事を考えてた

親たちの寝静まった音が聞こえてからもずっと

ずっーと

KENICHI KIKUCHI "こだま電球"

2003.9.7

ビルから見下ろすのが好き
だって群れをなす人間が
平等に見える瞬間があるから
カラフルな若者も
今、黒塗りの車から降りた社長も
ストリートじゃ他人同士
互いに威張ったり頭を下げたり
する必要も理由もないわけだろ
  長い髪をした美しい女性に
  観光に来たみたいな白髪の夫婦
  額に汗を滲ませ走るサラリーマンに
  ただそこで煙草を吹かす男
     みんな目的と理由があって
     今ここに勢揃いして
     次の瞬間に散って行くのかな?
       あぁ今日はやっぱり
     今日でしかないんだよな
結局何を考えているのかと言うと
色が変化し始めた街路樹の事
雲一つない空に本当にないか探したり
街の声を聞き続ける
行き交う車の排気音、人々の会話
木々のせせらぎ、街頭広告の放送
そんなのが一つになって聞こえる雑音
時に雑音が欲しくなったりするだろ?
  夜が明ける頃には空っぽで
  誰かがリセットボタン押すみたいに
  次の日が幾分の澄んだ空気と訪れる
  誰もがそれをあたりまえと思う
     みんな目的と理由があって
     今ここに勢揃いして
     次の瞬間に散って行くのかな?
       あぁ今日はやっぱり
     今日でしかないんだよな

KENICHI KIKUCHI "2003 Lyrics No35"

2003.9.5

なんだか視力が低下してきてはいるんだけど

今日の帰りふと JR Tower を見上げたら

ビルがぐにゅぐにゃと揺らいで見えたよ。

こりゃいかんわ

疲れてら

KENICHI KIKUCHI "Dancing JR Tower"