2008.4.26

2008 SLOW TRIP Vol.08 「 中尊寺 : 盛者必衰 」



2008年 SLOW TRIP 母姉妹と春の東北旅行編 #05

2008年4月14日(月曜日)

この日は天気予報によると午前中は雨

そして僕は仕事なので午後から出かけるプランを立ててあげた


Photo by  KIYAOMI KIKUCHI  and  KAYOKO MIYASHITA  and  KEN

地下鉄に乗って仙台駅まで出て「仙石線」で松島方面への旅

間違えて仙山線に乗ったようだけれど結局無事 松島そして手前の塩竈へ行けたみたいだ

写真を見ると「塩竈神社」の桜が見事

帰りは仙台駅のひとつ手前の駅「榴ヶ岡公園」で待ち合わせた

仕事が終わり迎えに行く頃夕陽に染まる桜もとっても良かった




2008年4月15日(火曜日)

この日も僕は仕事だ

ふたりの念願の場所、福島「花見山」へ行くプランを立ててあげた

朝出勤時間に一緒に仙台駅まで行って福島行きのJRを教えた


Photo by  KIYAOMI KIKUCHI  and  KAYOKO MIYASHITA

花見山、ふたりのイメージとはちょっと違ったみたいだけれど

写真を見るかぎり良いところですよ

平日にもかかわらず大勢の人だったそうだ

だと思って僕は一緒に行くプランを立てなかったんだけれどね

花見山の帰りふたりは大河原駅で降りて

12日に行って忘れられないほど良かったという

「一目千本桜」へまた行ってきたと言う

仙台駅に戻ってもまだ時間があったので青葉城へも行ったと言う

慣れたもんだね

 

2008年4月16日(水曜日) #1

さぁ今日からが本格的な旅のスタートだ

旅の最初の訪問先は岩手県平泉の「中尊寺」

金色堂や宝物館の讃衡蔵の開館時刻が7:30

僕の部屋からなら高速道路で1時間とかからないだろう

朝6:30に出発だ

7:15頃着

ほぼ誰もいない(駐車場の管理人さんもいない)

貸切の中尊寺なんて贅沢でいい

早起きは三文のなんとやらだ

さぁ月見坂をのぼってゆこう

夏の一番暑いときにのぼった記憶が甦ったけれど

清々しい朝にはこの急で長い坂も心地よくさえ感じた


Photo by  KAYOKO MIYASHITA

ヤマガラが歌い顔を見せたりして気になって仕方がない僕

加代ちゃん「これが金色堂?」

弁慶堂って書いてるしどこが金色なのさ! と、僕

ここからは平泉の町が見渡せる

まだまだ先が長いよ、行きますよ

坂の途中でショウジョウバカマの群生を見つけて

喜ぶふたり

「酔った顔みたいだなんて失礼しちゃうわ」

聞こえた

カタクリも朝の陽を浴びて顔をあげていた

リュウノヒゲの青い実

長い坂をのぼって中尊寺に到着

早朝の平泉、吐く息が白く凛とした空気が良い

境内では梅がいい香りをさせてきれいに咲いていた

ケロケロ

中尊寺からまた400mほど歩いて行くと

讃衡蔵と1124年造立の中尊寺創建当初の唯一の遺構「金色堂」を収めた新しい覆堂がある

絢爛豪華な宗教は否定させていただくけれど、しばし僕らは平安美術の頂点を鑑賞した (撮影禁止)

そのあと鎌倉時代に金色堂を守る目的で建てられたオリジナルの覆堂の中に入った

しかし1962年までこの中に金色堂が収まっていたとは驚きだ

現在の新しい覆堂の中でガラスケースの中に収まり

温度湿度を24時間管理しているのを目の当たりにするとなおさらだ

池だよ

池を撮ったんだよ


Photo by  KAYOKO MIYASHITA

帰りの下り坂道も清々しかった

たとえるならこのスミレみたいに気持ち良さそうだったに違いない

あいかわらず僕は野鳥の声が気になって上ばかり見ていたんだ

そうしたら赤ちゃんイロハモミジがいっぱい飛んでた


Photo by  KIYOMI KIKUCHI

中尊寺の名は、東北地方の中心の意とも

たとえ辺境とされる地にあっても今立っているその場所こそが

自分にとっての法界の中心であるという意も込められているという。

 

自分のこの命や生かされている環境、仲間

すべてをあらためて尊ぶべきだな



旅をつづけよう



KENICHI KIKUCHI "2008 SLOW TRIP Vol.008"