2006.10.12

SLOW TRIP 2006 Vol.20 「 西表島 : サンセット・オブ・ザ・ジャングル 」


10月5日

シオマネキの大きなハサミの真似をして

大袈裟に手を振り由布島にさよならをした

再度やまねこタクシーに来てもらいホテルに向かったんだ。

運転手さんに

「途中にある西表島スポットを寄りながらでお願いします」

と伝えてね。

日本のガラパゴス「西表島」編  第3話

由布島入口を出て少しのところに「西表野生動物保護センター」がある

事故にあったイリオモテヤマネコを保護したりもしている場所

実際に訪れた人にも見ることが出来ないほど厳重に保護しているんだよ

残念ながら亡くなった子達の剥製が3体あった

耳の先がイエネコと違って丸っこいのがわかる?

憧れのイリオモテヤマネコを見たのに剥製だと正直寂しい気がした

マングローブ生い茂る西表の大自然!!

古見の集落にはサキシマスオウノキの群落があって祀られていた

先月の何年かに一度規模の台風の凄まじさがわかった

天然記念物だろうが破壊する自然の力

マングローブって何かわかる?

特定の植物の名前じゃないよ

海水が満ちてくる潮間帯に生えている植物全体のことを言うんだよ

海水を吸って塩分は葉っぱからはき出すんだよ、スゴイよね!

この巨大なマングローブであるサキシマスオウノキの特徴的な板根(ばんこん)

頼りない地盤に巨木を支えるために発達した根っこ。

昔の人は船の舵に使ったんだってさ。納得のカタチ

このアタリはもっともイリオモテヤマネコが出没する地帯

ほらよく居眠り防止の段差がついたアスファルトあるでしょ?

ダンダンダンと軽く音がする道路のことさ

こっちではヤマネコに注意を発する音の為に作られていたよ。

100体前後しかいない個体を自動車事故で失わせない島民の努力を感じたよ

大原港を過ぎて少しすると今夜の宿 「ラ・ティーダ西表」に到着

今夜はギターを少し鳴らしたくてね、コテージに泊まることにしたんだ

今回の旅唯一のリゾートホテル(笑)

お前はこっちのベッドな

うーん、髭が伸びた! 日に焼けた! 髪は乱れた! とくりゃ記念撮影(笑)

食事迄辺りを散策しよう!

ん!? なんか林の方からガサガサ聞こえるぞ?


ガサガサ、、

バサッ、、、


おおっ! ヤエヤマオオコオモリ だ!

しかも君は僕にもオスだとわかるぞ(笑)

大きいなぁ! 猫みたいな大きさにびっくり

小さいコオモリと違って音波が出せないから

目で見て木登りして飛ぶんだって

僕が近づけばこっちを見てるもんね(笑)

翼を広げるとコオモリっぽいね。

あたりにいっぱいいたよ

彼はもっともドラキュラチックな姿でした

カッコイイね

首の回りが黄色でなんとも愛らしいコオモリ

キツネザルチックな顔もかわいいよ

環境省からも「島のコオモリを驚かさないで!」

ってポスターが島のホテルなどに貼ってあったよ

本当ならジャングルの山奥で暮らしているんだけれど

先月の台風で木々はなぎ倒されて

食料である木の実やフルーツも駄目になってこんなところまで

やって来たんだね。

ホテルの周りに生っていたバナナを一生懸命食べていたよ。

いよいよ西表島に太陽が沈んでゆく

そして西表島に月が浮かんでくる

そして君が伝えてくれる


「さぁ夜がやって来るよ」


んっ? 旅で疲れてあとは寝るだけ?

No No No!!

島の生き物たちの殆どは夜行動するんだぜ

寝てられますか!


でも完全に陽が沈むまで

続く(笑)

KENICHI KIKUCHI "2006 SLOW TRIP No.20"